廃家
はいか異読 はいけ
名詞
標準
deserted house
文例 · 用例
伯母はいった、自分の家は廃家しても関わぬ、しかし檜垣の宗家だけは名目だけでも取留めたい。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
そうしてどこをどうして来たものか、××踏切り附近の思い出深い廃家の前に来て、茫然と突っ立っていた。
— 夢野久作 『縊死体』 青空文庫
油会所時代に水戸の支藩の廃家の株を買って小林城三と改名し、水戸家に金千両を献上して葵の御紋服を拝領し、帯刀の士分に列してただの軽焼屋の主人ではなくなった。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
椿岳が小林姓を名乗ったのは名聞好きから士族の廃家の株を買って再興したので、小林城三と名乗って別戸してからも多くは淡島屋に起臥して依然主人として待遇されていたので、小林城三でもありまた淡島屋でもあったのだ。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
東京では一家六人の生計がどうにもつかず、村へ帰れば、廃家ではあるが家賃の出ない「屋根の下」があることだし、なおその他のいわゆる「諸式」だって少しは軽減されるであろうし、それから精神的な理由もあったが、とにかくそう考えて生活転換をした矢先なのである。
— 犬田卯 『沼畔小話集』 青空文庫
右馬の頭の菟原ノ薄男はとある町うらの人の住まない廃家の、はや虫のすだいている冷たい竈のうしろに屈まって、匿れて坐っていた。
— 室生犀星 『荻吹く歌』 青空文庫
」 下ノ者の連れてはいった廃家は、むかし住んだ家のように在るもの悉く荒れはてていた。
— 室生犀星 『荻吹く歌』 青空文庫
」 外見は廃家のように見えるその五十畳ばかりの家の中央には枝葉をしげらせた大きな松と竹とがたてられ、その枝にさした幾十の紅白の蝋燭があかあかとともっていた。
— ――一名南蛮鋳物師の死―― 『青銅の基督』 青空文庫
作例 · 標準
主を失ってから数十年、その廃家は深い藪に飲み込まれようとしていた。
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夜道で迷い込んだ先に一軒の廃家を見つけ、雨宿りをすることにした。
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廃家の庭には、かつて植えられたであろう梅の木が寂しく花を咲かせていた。
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標準
abolishing one's own family line in order to join another (under pre-1947 Japanese law)
作例 · 標準
当主が他家の養子に入ることになったため、実家は廃家の手続きが取られた。
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明治時代の戸籍制度において、廃家は法的な手続きの一つとして存在した。
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継ぐ者がいなくなったことで、数百年続いたその家柄は廃家となった。
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