極微
きょくび異読 ごくび
形容動詞名詞-の形容詞名詞
標準
microscopic
文例 · 用例
この核となるものは極微な塵埃やまた物理学者がイオンと称えて顕微鏡でも見えぬしかもそれぞれ電気を帯びた微分子である。
— 寺田寅彦 『歳時記新註』 青空文庫
そして、次の刹那にはそれがまた逆に極微少にちぢまる。
— 南部修太郎 『自分の變態心理的經驗』 青空文庫
顔面構造の極微の差が齎す何という甚だしい相違!
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
而もこの安全行動は絶対物からは遥かに遠いもので、言はゞ科学世界の極微動物乃至は単なる顕微鏡学者とも云ふべきであつて、これから原始的事実、唯一正当な事実の発展、つまりは法則と称ふべきものに到達するのは困難なことに気づかない。
— 牧野信一 『嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら』 青空文庫
その中から、やはり今日頓野老人が扱った塩酸モルヒネの小瓶を抓み出して、その中の白い粉末の小量を、月の光りに透かしながらカプセルに落し込んだが、多過ぎると思ったらしく又、その中の極微量を小瓶の中へ落し返してからカプセルの蓋をシッカリと蔽うた。
— 夢野久作 『笑う唖女』 青空文庫
あの病気につきものの、極微なものをしつこく穿鑿しようとする癖や、遠方にいる人の気持まで透視しようとする望みが、死期の近づくとともに募って行ったのである。
— 原民喜 『忘れがたみ』 青空文庫
實相實相と追ひゆくときは、聲も聲にあらず、色も色にあらずといふ極微の論は先に示しつ。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
裁判と云うものは極微細な事から分れるものである。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫