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番傘

ばんがさ
名詞
1
標準
coarse oilpaper umbrella
文例 · 用例
宿の番傘を借りて明神池見物に出掛けた。
寺田寅彦 雨の上高地 青空文庫
と祖母が軒先から引返して、番傘を持って出直す時、「あのう、台所の燈を消しといてくらっしゃいよ、の。
泉鏡花 国貞えがく 青空文庫
此の男だから、今では逸事と稱しても可いから一寸素破ぬくが、柳橋か、何處かの、お玉とか云ふ藝妓に岡惚をして、金がないから、岡惚だけで、夢中に成つて、番傘をまはしながら、雨に濡れて、方々蛙を聞いて歩行いた。
泉鏡太郎 番茶話 青空文庫
通りかゝつた見知越の、みうらと言ふ書店の厚意で、茣蓙を二枚と、番傘を借りて、砂の吹きまはす中を這々の體で歸つて來た。
泉鏡太郎 露宿 青空文庫
梢は三階の高樓の屋根を抽き、枝は川の半ばへ差蔽うた槻の下に、片手に番傘を、トンと肩に持たせながら、片手釣で輕く岩魚を釣つて居る浴客の姿が見える。
泉鏡太郎 雨ふり 青空文庫
堰に釣をする、番傘の客も、槻に暗くなつて、もう見えぬ。
泉鏡太郎 雨ふり 青空文庫
小暇を得て、修善寺に遊んだ、一――新聞記者は、暮春の雨に、三日ばかり降込められた、宿の出入りも番傘で、ただ垂籠めがちだった本意なさに、日限の帰路を、折から快晴した浦づたい。
泉鏡花 半島一奇抄 青空文庫
娘は湿れた番傘を小脇に抱えたままで、堂の前に久しく跪いていた。
岡本綺堂 磯部の若葉 青空文庫
作例 · 標準
突然の雨に、彼は近くの店で番傘を借りて急いで帰路についた。
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時代劇の登場人物が、粋な番傘を差して石畳の道を歩くシーンが印象的だ。
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職人の手によって丁寧に作られた番傘は、丈夫で長く使える。
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