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被布

ひふ
名詞
1
標準
coat worn over a kimono
文例 · 用例
卓あり、粗末なる椅子二個を備え、主と客とをまてり、玻璃製の水瓶とコップとは雪白なる被布の上に置かる。
国木田独歩 おとずれ 青空文庫
「大変勉強だね」「礼ちゃんの被布ですよ、良い柄でしょう」 真蔵はそれには応えず、其処辺を見廻わしていたが、「も少し日射の好い部屋で縫ったら可さそうなものだな。
国木田独歩 竹の木戸 青空文庫
いつものとおり地味すぎるような被布を着て、こげ茶のショールと診察用の器具を包んだ小さい風呂敷包とを、折り曲げた左の肘のところに上抱きにしていた。
有島武郎 星座 青空文庫
あるじの国太郎は三十五六のお坊っちゃん上り、盲目縞の半纏の上へ短い筒袖の被布を着て、帳場に片肘かけながら銀煙管で煙草を喫っている。
岡本かの子 とと屋禅譚 青空文庫
その細長い痩せた体をふくよかに包むお祖母さんの被布の、何とかいう白茶地には、真白な鳥の羽毛が、ふさふさと織り込まれて居るのであった。
岡本かの子 かやの生立 青空文庫
これは鶴の羽毛であるとかやは教えられてからこの羽毛を着けて居た鶴を想像するふしぎな快感とお祖母さんの「他所ゆき」というかすかな好奇心が交って、夢の様なぼっとした気持で、この被布の姿のお祖母さんを見るのであった。
岡本かの子 かやの生立 青空文庫
つくねんとして、一人、影法師のように、びょろりとした黒紬の間伸びた被布を着て、白髪の毛入道に、ぐたりとした真綿の帽子。
泉鏡花 露肆 青空文庫
」 と鯰が這うように黒被布の背を乗出して、じりじりと灸を押着けたもの、堪ろうか。
泉鏡花 露肆 青空文庫
作例 · 標準
七五三のお祝いに、孫娘は可愛らしい被布を着て神社へ行った。
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冬の茶会には、着物の上に被布を羽織るのが一般的だ。
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彼は古い被布を大切に保管しており、特別な時にだけ着用する。
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ウィキペディア

被布(ひふ)とは、着物の上に羽織る上着の一種。江戸時代末期に茶人や俳人など風流好みの男性が好んで着用したが、後に女性も着用するようになった。現在の着物コートの先祖に当たる。

出典: 被布 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0