名跡
みょうせき
名詞
標準
family name
文例 · 用例
もし「それほど嫌でなかったら――」自分の娘を娶って呉れて、できた子供の一人を檜垣の家に与え、家の名跡だけで復興さして貰い度い。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
面白いじゃないか、そういう家の内情なんて、小説なんかには持って来いじゃありませんか」 この叔母は、私の生家の直系では一粒種の私が、結婚を避け、文筆を執ることを散々嘆いた末、遂に私の意志の曲げ難いのを見て取り、せめて文筆の道で、生家の名跡を遺さしたいと、私を策励しにかかっているのだった。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
わたしの父はわたしに「何でも日本一になれ」という自分の理想を満足させられそうな希望を幾分見出し、近いうちに自分の踊り方の名跡を継がし、自分の目がねに叶う妻を宛がって、自分の名を担って日本一の幇間になって貰おうと思っていた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
師匠はまた師匠で自分の名跡を継がし、自分の理想する内容の立派な幇間を仕立上げようと企んでいた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
尚本懐の上は父三郎兵衛の名跡相違なかるべき事、広周|可含置者也文久|壬戌二年六月二日 広周 書判 平馬の顔から血の色が消えた。
— 夢野久作 『斬られたさに』 青空文庫
ついで謙助も昌平黌出役になったので、藩の名跡は安政四年に中村が須磨子に生ませた長女糸に、高橋|圭三郎という壻を取って立てた。
— 森鴎外 『安井夫人』 青空文庫
『能登名跡志』またこの藻もて義経が馬に飼うたてふ、俚伝を載す。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
能登の雲津村数千軒の津なりしに、猩々上陸遊行するを殺した報いの津浪で全滅したとか(『若狭郡県志』二、『能登名跡志』坤巻)、その近村とどの宮は海よりトド上る故、トド浜とて除きあり、渡唐の言い謬りかとある。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
作例 · 標準
彼は父から受け継いだ名跡を大切に守り続けている。
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相撲の世界では、伝統ある名跡を襲名することがある。
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歌舞伎役者は、代々受け継がれる名跡を背負って舞台に立つ。
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