無分別
むふんべつ
形容動詞名詞
標準
thoughtlessness
文例 · 用例
熔岩の岩盤からは、白糸のようにさばかれた千筋のたき津瀬がたぎり落ちて、どれが道やら、わらじやら、ミヤマハンノキやら、無分別になった。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
人間をとんぼに比較するのはあまりに無分別かもしれない。
— 寺田寅彦 『三斜晶系』 青空文庫
当日となって行って見ると、そのわれわれの座席の前に補助椅子の観客がいっぱい並んで、その中には平気で帽子をかぶって見物している四十格好の無分別男がいたりしたので、自分の席からは舞台の右半がたいてい見えず、肝心の水谷八重子の月の顔ばせもしばしばその前方の心なき帽子の雲に掩蔽されるのであった。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
……その男は気の毒な死に方をしたけれども、いわば自分の大切な使命のために死んだんだから、悔むこともなかったろう……」「それだでなおのこと気の毒だ、わし」 と渡井が涙の中から無分別げな、自分の感情に溺れきったような声を出した。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
若い弁護人は彼等の失望、落胆が忿懣に変じ、若くは自棄となつて、どんな無分別を起さぬとも限るまいと思つたから、慰藉とある希望とを与へたいと考へて、静に被告の席近く進んだのであつた。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
」せりあううちに後毛はらはら、さっと心も乱髪、身に振かかる禍のありともあわれ白露や、無分別なるものすなわちこれなり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
宅膳 (のしと進み)これこれ若いもの、無分別はためにならんぞ。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
そこでまあ出来るだけ割引して、せめて酒に茶をまぜたいと念じている(そんな無分別な考を起すなという悪友もある。
— 種田山頭火 『雑記』 青空文庫
作例 · 標準
深夜に大音量で音楽を流すような無分別な行動は、近所迷惑以外の何物でもない。
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若さゆえの無分別で取り返しのつかない失敗をしてしまったが、今は深く反省している。
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無分別にクレジットカードを使いすぎたせいで、翌月の支払いに窮することになった。
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ウィキペディア曖昧さ回避
無分別(むふんべつ) 思慮の足りないこと。軽率なこと。分別(ふんべつ)のないこと。 仏教において、主客の対立を超えた真理を見る智慧のこと。詳細は「分別 (仏教)」を参照。 無分別 (映画)(原題:Indiscreet) - 1958年のイギリス映画。
関連項目
出典: 無分別 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0