空襲警報
くうしゅうけいほう
名詞
標準
air-raid alarm
文例 · 用例
一刻も早く修理したくて、まだ空襲警報が解除されていないのに、油紙を切って、こわれた跡に張りつけましたが、汚い裏側のほうを外に向け、きれいなほうを内に向けて張ったので、妻は顔をしかめて、あたしがあとで致しますのに、あべこべですよ、それは、と言いました。
— 太宰治 『春』 青空文庫
最近大阪の闇市場では「警戒警報」「空襲警報」という言葉が囁かれている。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
当日いよいよ手入れが始まると、直ちに「空襲警報」が飛ぶというわけだ。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
このごろは、この東北地方にもしばしば空襲警報が鳴って、おどろかされているが、しかし、毎日よく晴れた上天気で、この私の南向きの書斎は火鉢が無くても春の如くあたたかく、私の仕事も、敵の空襲に妨げられ萎縮するなどの事なく順調に進んで行きそうな、楽しい予感もする。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
」 と私は夕食の時、笑いながら家の者に言ったその夜、空襲警報と同時に、れいの爆音が大きく聞えて、たちまち四辺が明るくなった。
— 太宰治 『薄明』 青空文庫
それをお前たちは、なんだい」といいかけた時、空襲警報が出て、それとほとんど同時に爆音が聞え、れいのドカンドカンシュウシュウがはじまり、部屋の障子がまっかに染まりました。
— 太宰治 『貨幣』 青空文庫
僕は血で汚れた土を棒切れで掘り返して、わからないようにした、とたんに空襲警報である。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
この手紙を書きながらも、ふと空襲警報下にあるような錯覚と気の滅入りを感じるのもそのためなのでしょう。
— 原民喜 『ある手紙』 青空文庫