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薄汚い

うすぎたない
形容詞
1
標準
filthy
文例 · 用例
小さい新聞紙の包を大事そうにかかえて電車を下りると立止って何かまごまごしていたが、薄汚い襟巻で丁寧に頸から顋を包んでしまうと歩き出した。
寺田寅彦 まじょりか皿 青空文庫
竹村君は前屈みになって硝子箱の中に並べたまじょりか皿をあれかこれかと物色しているが、頭の上の瓦斯の光は薄汚い鼠色の襟巻を隠す所もなく照らしている。
寺田寅彦 まじょりか皿 青空文庫
薄汚い裏町のようなところの雑貨店の軒にロシア文字の看板が掛かっていたりした。
寺田寅彦 二つの正月 青空文庫
三鷹の薄汚い酒の店で、生葡萄酒なんかを飮んで文學を談ずるくらゐが、唯一の道樂で、ほかには、大きなむだ使ひなどをした覺えはない。
太宰治 金錢の話 青空文庫
不思議なことには、このドイツ語で紹介された老子はもはや薄汚い唐人服を着たにがにがとこわい顔をした貧血老人ではなくて、さっぱりとした明るい色の背広に暖かそうなオーバーを着た童顔でブロンドのドイツ人である。
寺田寅彦 変った話 青空文庫
それは、地震前には漆のように黒かった髪の毛が、急に胡麻塩になって、しかもその白髪であるべき部分は薄汚い茶褐色を帯びている事であった。
寺田寅彦 雑記(2) 青空文庫
その上卑俗で薄汚い平野の眺めはすぐに私を倦かせてしまった。
梶井基次郎 冬の蠅 青空文庫
なお黙ってはいたが、コックリと点頭して是認した彼の眼の中には露が潤んで、折から真赤に夕焼けした空の光りが華※しく明るく落ちて、その薄汚い頬被りの手拭、その下から少し洩れている額のぼうぼう生えの髪さき、垢じみた赭い顔、それらのすべてを無残に暴露した。
幸田露伴 蘆声 青空文庫
作例 · 標準
例句
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