それ自身
それじしん
代名詞
標準
itself
文例 · 用例
だがそれが有害となる場合は必ずそれ自身が有害なるに非ずして、感傷が感傷に楯つき、性慾が性慾に楯つくからだ。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
ヂェラルドの詩を見るに、個々の実感は余りにそれ自身として強烈であつて、観念と結合しない。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
芭蕉の俳句においては、言葉がそれ自身「咏嘆の調べ」を持ち、「歌うための俳句」として作られている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
たとえば上例の諸句にしても、「この道や行く人なしに秋の暮」などの句にしても、言葉それ自身に節奏の抑揚があり、その言葉の節付けする抑揚が、おのずからまた内容の沁々とした心の咏嘆(寂びしおり)を表出している。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
一体に交際家の人間というものは、しゃべることそれ自身に興味をもってる人間である。
— 萩原朔太郎 『僕の孤独癖について』 青空文庫
我々に何の關係もない――少くとも、我々の到底知ることの出來ないやうな、それ自身の法則に從ひながら、生活は永久に變ることなく、常に一定の形を保つて續いて行くでせう。
— 太宰治 『津輕地方とチエホフ』 青空文庫
かくの如きは、古くから日本の文学を裏付けてゐる無常観で、あまりに常套な、又あまりに感傷的な句ではあるが、しかも時の姿、流れの姿は、人の身の上ばかりでなく、川それ自身の栄華をすら、鼠色に暮れゆく川上の、遠山に沈む斜陽のうす黄色の中に、うすら寒い谷の影を、描き出されるやうになつた。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
しかしながら山岳の雪は、ただその美観によって研究される価値あるばかりでなく、造山力を有する動作から言っても、雪それ自身の特立した状態から言っても、また生物を保護する恩恵から言っても、興味があるから、以下にこれを説く事にする。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
作例 · 標準
人間は、自分それ自身で物事を判断する能力を持っている。
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その問題は、それ自身が非常に複雑で、解決には時間がかかるだろう。
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芸術作品は、それ自身が強いメッセージを発している。
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