軽浮
けいふ
名詞
標準
fickle
文例 · 用例
左様した立場から眺めると、如何に凄じい光景でも、如何に腥ぐさい舞台でも、それに相応した内面的背景を具へて居ないといふ点に於て、又それに比例した強硬な脊髄を有して居ないといふ意味に於て、浅薄な活動写真だの軽浮なセンセーシヨナル小説だのと択ぶ所がないやうな気になる。
— 夏目漱石 『点頭録』 青空文庫
心の奥の秘宮の門を鎖して、軽浮なる第一宮の修道を以て世を救はんとするの弊や、知るべきなり。
— 北村透谷 『各人心宮内の秘宮』 青空文庫
軽浮剽逸なる戯作者流を圧倒して、屹然思想界に聳立したる彼の偉功の如きは、文学史家の大に注目すべきところなるべし。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
この事を単にその人の節操の不確かとか意志の弱さとかの性質の軽浮に帰して、解釈すれば解釈は出来るのであるが、それよりは寧ろ人々の内部に潜んでいる自然の要求がそうさせると解釈した方が、正確ではないだろうか。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
批評家ツてものは口が悪いの子、貴方の作を浅薄だの軽浮だのと失敬だワ。
— 内田魯庵 『犬物語』 青空文庫
が、二葉亭のいうのは恐らくこの意味ではないので、二葉亭は能く西欧文人の生涯、殊に露国の真率かつ痛烈なる文人生涯に熟していたが、それ以上に東洋の軽浮な、空虚な、ヴォラプチュアスな、廃頽した文学を能く知りかつその気分に襯染していた。
— ――遺稿を整理して―― 『二葉亭四迷』 青空文庫
並に、当人達も、田舎よりは情操の訓練を受ける機会が多いため、概して軽浮な中にも敏感で、よくいえば趣味よく、悪くいえば狡く打算をもって感情を整理して行くかと思われます。
— ――福知山高女の事件について―― 『惨めな無我夢中』 青空文庫
このフランスの大革命の中心人物であったマリー・アントワネットは、腐敗しきっていたフランス宮廷生活の中で、その若々しく軽浮であった一生を最も悪く利用された一人の女性であった。
— ――文学にそって―― 『女性の歴史』 青空文庫
作例 · 標準
軽浮な態度は、仕事の信頼を損なう原因となる。
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彼は軽浮な性格で、すぐに新しい趣味に飛びつく。
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あんな軽浮な男には、決して重要な仕事を任せられない。
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