御大
おんたい
名詞頻度ランク #32262 · 青空 53 例
標準
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文例 · 用例
)「御大事になさい……」 まるで遠くへ行く人への別辞だ、――S子はさういふなり下向いた。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
もう「御大事になさい……」といふ挨拶をされた晩から、三週間ばかりも経つてゐるが、そして指のキズは従兄のためにはもはやトツクに癒つて好い頃だが、いまだにS子の所に行く時、彼は繃帯をして行く……。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
囲炉裏に榾をさしくべ、岩魚の串刺にしたやつを炙りながら、山林吏が、さっき捨てた土饅頭は何だね、と案内の猟師に訊ねる、旦那、ありゃ飛騨の御大名の墳で、と右の一伍一什をうろ覚えのままに話す、役人は、そんな由緒のあるものと知ったら、何とか方法もあったものをと口惜しそうな顔をした。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
「頑張れよ」「御大事に」「しっかり頼むよ」口々にこうした激励の言葉を投げた。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
また平日一般の日本国民は京都市の晴雨に対しては冷淡なるも、御大典当時は必ずしも然らざるべし。
— 寺田寅彦 『自然現象の予報』 青空文庫
お寝みなさい、源ちゃん御大事に。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
そして「旦那様、どうぞ、御からだを御大事に」と云った。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫
「どうぞ、御からだを御大事に」と云ったこの男の一言が、不思議に私の心に強く滲み透るような気がした。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫