皆無
かいむ
形容動詞名詞-の形容詞名詞頻度ランク #8999 · 青空 440 例
標準
nonexistent
文例 · 用例
一つにはだいたい私がそれまでに殆んど読書らしい読書をしてゐず、術語だの伝統だのまた慣用形象などに就いて知る所殆んど皆無であつたのでその口惜しさに遇つて自己を失つたのでもあつたゞらう。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
紅葉の秋木も、一合五勺位から皆無になったが、虎杖は二つ塚側火山の側面まで生えている、それも乱れ髪のように、蓬々としている。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
ハワイという国には肺病が皆無だとだれかの言った事を思い出す。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
そうして異性間の尋常ならざる交渉は媚態の皆無を前提としては成立を想像することができない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
しかし必然的関係は皆無だとはいえない。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
精神的交通機関についてもやはり同様で、皆無か具足か、どちらかを選ぶことにしなければ面倒は絶えない。
— 寺田寅彦 『猫の穴掘り』 青空文庫
例えば早い話が教科書や試験問題には長さ一メートルの物差とか一グラムの分銅とかいう言葉が心配げもなく使ってあるが、実際には決して精密に一メートルとか一グラムとかいう量に出逢う機会は皆無と云ってよい。
— 寺田寅彦 『物理学実験の教授について』 青空文庫
蒐集癖も皆無である。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫