怪夢
かいむ
名詞
標準
strange dream
文例 · 用例
確か王次回の疑雨集の中に、「薬餌無徴怪夢頻」とか云う句がある。
— 芥川龍之介 『上海游記』 青空文庫
「薬餌無徴怪夢頻」私は何度床の上に、この句を口にしたかわからない。
— 芥川龍之介 『上海游記』 青空文庫
必ず秘密を守るから、君の願いというのを云ってみたまえ」丘の上の怪夢 その翌日の昼さがり、大隅理学士は矢追村の東にある雲雀が丘という小高い丘陵をトコトコと登りつつあった。
— 海野十三 『地球盗難』 青空文庫
思いあたる怪夢 所もあろうに八十助は、自分自身を、焼場の火葬炉の中に発見したのだった。
— 海野十三 『火葬国風景』 青空文庫
西銀座の巽堂といふ古本屋で買つたのであるが、わたくしの自筆本で怪夢録と題された小説体の著作である。
— 永井荷風 『来訪者』 青空文庫
紙袋は白井の手から返付せられたまゝ、もとの棚の上に投り上げてあるので、又もや取おろして袋の中を調べて見ると、岩田生の言ふ怪夢録はちやんとその中に在つた。
— 永井荷風 『来訪者』 青空文庫
怪夢録はその題の示すが如く睡眠中に遭遇した事件を筆にしたもので、わたくしがまだ牛込の旧廬に居た中年の頃の作であるが、雑誌などには出せさうもないと思つて、後に浄写して袋の中に入れて蔵つて置いたのだ。
— 永井荷風 『来訪者』 青空文庫
旧稿をよみ返して見るのも、時には他人のものを見るやうで、意外の興を催し得ることがあるから、わたくしは旧作怪夢録を開いて、巻首の自叙から仔細に全文を読返して見た。
— 永井荷風 『来訪者』 青空文庫