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軍帽

ぐんぼう
名詞
1
標準
military cap
文例 · 用例
マルセーユの夜の酔泥れた女騎兵士官の寝床、売春婦の体温が軍服に滲みでて、私が彼女が卒倒しない程度で号令をかけるのだが、たちまちアダが軍帽の下にクレオンで愛情を描くと、卵色の口を開いて作り声を出すと、ねえ、つきあえよ、Y。
吉行エイスケ 孟買挿話 青空文庫
倒れた兵士は、雪に蔽われ、暫らくするうちに、背嚢も、靴も、軍帽も、すべて雪の下にかくれて、彼等が横たわっている痕跡は、すっかり分らなくなってしまった。
黒島伝治 渦巻ける烏の群 青空文庫
火渡り宮沢賢治竜王の名をしるしたる紺の旗黄と朱の旗さうさうと焔はたちて葉桜の梢まばゆし布をもてひげをしばりし行者なほ呪をなしやめずにくさげに立ちて見まもる軍帽をかぶれる教師
宮沢賢治 火渡り 青空文庫
大隊長とその附近にいた将校達は、丘の上に立ちながら、カーキ色の軍服を着け、同じ色の軍帽をかむった兵士の一団と、垢に黒くなった百姓服を着け、縁のない頭巾をかむった男や、薄いキャラコの平常着を纏った女や、短衣をつけた子供、無帽の老人の群れが、村に蠢き、右往左往しているのを眺めていた。
黒島伝治 パルチザン・ウォルコフ 青空文庫
脚は太く、折から一員の騎兵の通り合せ候が、兜形の軍帽の頂より、爪の裏まで、全体唯その前脚の後にかくれて、纔に駒の尾のさきのみ、此方より見え申し候。
泉鏡花 凱旋祭 青空文庫
一本足を上にむけ、軍帽を下にして、とうとう、往来のしき石のあいだに、剣のついた鉄砲の先をつっこんでしまいました。
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen すずの兵隊さん 青空文庫
少年等が好きで、時には、厚紙の軍帽やら、竹の軍刀板端の村田銃、其頃|流行つた赤い投弾まで買つて呉れて、一隊の義勇兵の為に一日の暇を潰す事もあつた。
石川啄木 刑余の叔父 青空文庫
坂をするすると這上る、蝙蝠か、穴熊のようなのが、衝と近く来ると、海軍帽を被ったが、形は郵便の配達夫――高等二年ぐらいな可愛い顔の少年が、ちゃんと恭しく礼をした。
泉鏡花 唄立山心中一曲 青空文庫
作例 · 標準
儀仗隊の隊員たちは、顎紐をきっちりと締めた軍帽を深くかぶり、微動だにせず立っている。
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激しい戦闘の中で、彼の軍帽はどこかに飛ばされてしまい、額には一筋の傷跡が残った。
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記念写真の中で、祖父は若かりし頃の凛々しい姿で、少し斜めに軍帽をかぶって微笑んでいる。
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