横に
よこに
副詞
標準
horizontally
文例 · 用例
一寸横に寄つて径傍の草を撫でてみたが、それもビシヨ/\だ。
— 中原中也 『深夜の峠にて』 青空文庫
額はあくまでもせまく皺が横に二筋はっきりきざまれていて、もう、なっちゃいない。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
慌ててゐたので少ししか開かなかつた格子戸を、からだを横にして出る時に、女の顔が見えた。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
そして横に顔を向けたと思ふと、まことに微かに「クフン」と自嘲に似たものをする。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
戸袋のすぐ横に、便所の窓の磨硝子から朧な光のさすのに眼をうつすと、痩せたやもりが一疋、雨に迷う蚊を吸うとてか、窓の片側に黒いくの字を画いていた。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
濠に隣った牧牛舎の柵の中には親牛と小牛が四、五頭、愉快そうにからだを横にゆすってはねている。
— 寺田寅彦 『森の絵』 青空文庫
いつの間にか船首をめぐらせる端艇小さくなりて人の顔も分き難くなれば甲板に長居は船暈の元と窮屈なる船室に這い込み用意の葡萄酒一杯に喉を沾して革鞄枕に横になれば甲板にまたもや汽笛の音。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
有難しとボーイに礼は云うて早速頂戴するに半分ばかりにして胸つかえたれば勿体なけれど残りは窓から外へ投げ出してまた横になれば室内ようやく暗く人々の苦にせし夕日も消えて甲板を下り来る人多くなり、窮屈さはいっそう甚だしけれど吾一人にもあらねば致し方もなし。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
標準
across