不決断
ふけつだん
名詞
標準
irresolution
文例 · 用例
嶮しい途を選んで苦しみ抜いた揚句に、さて結局救われないとなったら取返しのつかない損だ、という気持が知らず知らずの間に、自分の不決断に作用していたのだ。
— 中島敦 『悟浄出世』 青空文庫
眇目の男は不決断の人々を急き立てるように口早にまた言った。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
」 田村は、不決断な笑ひを洩した。
— 牧野信一 『「悪」の同意語』 青空文庫
代助は最後に不決断の自己|嫌悪に陥つた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
抱へのうちに顔や姿は綺麗だが、物事を単純に考へがちな圭子がじれつたがるほど不決断で、お座敷の取做しなどについて、何か言つて聞かせても、いつも俛いて何時までも黙つてゐる子が一人あるのに、かね/″\業を煮やしてゐた矢先きなので、咲子のてきぱきしたのが、直ぐ気に入つてしまつた。
— 徳田秋声 『チビの魂』 青空文庫
私自身のなかにも、年ごとに不決断と無精の虫が巣くつてゐた。
— 徳田秋聲 『余震の一夜』 青空文庫
」融は不決断に言つた。
— 徳田秋聲 『折鞄』 青空文庫
さう云ふ場合の彼女の助言が、いつも不決断な融の意志を決定させた。
— 徳田秋聲 『折鞄』 青空文庫