鋳直し
いなおし
名詞
標準
recasting
文例 · 用例
その場合には、甲の頭の中にはちゃんとAの鋳型のようなものが出来ているので、BCDの中に、ちょっとでもAに似たところがあると、その点をつかまえて、Aの鋳型にあてがって、そうして他の部分をその型に鋳直してしまうらしい。
— 寺田寅彦 『観点と距離』 青空文庫
あとの残りは気に入らないといって彫りかけの材料をみな鋳直した。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
誰かに来歴をきかれると、「これでござるか、天草一揆の折、分捕った十字架を鋳直した物でござる」と彼は得意らしい微笑を洩した。
— 菊池寛 『恩を返す話』 青空文庫
そして出来る事なら、この機会に男をも、女をも、駝鳥の卵をもみんな土蔵の恰好に鋳直したいと思つたらしかつた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
かかるありさまを実現しようと企てるには、まずその前に人間の生まれつきの性質を鋳直し、その我欲を去って苔虫同様なものとなす必要があるが、これは人間に対して人間ならざるものとなれと注文することにあたるゆえ、むろん不可能である。
— 丘浅次郎 『理想的団体生活』 青空文庫
けれども、あのように大きな塊を鋳直し・あのように大きな建物の基礎を取りかえよう・と企てるのは、(c)垢をおとそうとして模様を消し、(b)個々の欠点を償おうとして全体の混乱をきたし、病を癒そうとして病人を殺すもののすることである。
— ESSAIS DE MONTAIGNE 『モンテーニュ随想録』 青空文庫
いくらでも後から後から紙の札が出て来るうえに、銭の“乾坤通宝”も鋳直したので、いぜんの物よりまるで銭の質が悪くなった」「だから今日の銭百|文は、前の銭四十文の物しか買えず、それが楮幣だと、ただの十文ぐらいな物しかくれない。
— 建武らくがき帖 『私本太平記』 青空文庫
私のひとりで近づくのを見ると彼女ははっと思いなおしたようにずかずかと歩み寄ってきた。
— 有島武郎 『フランセスの顔』 青空文庫
作例 · 標準
古い鉄瓶の傷を直すために、鋳直しの技術が使われた。
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鋳直しの工程を経て、その金属部品は再び完璧な形を取り戻した。
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彼は長年、鋳直しの職人として、数々の美術品を修復してきた。
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