簿価
ぼか
名詞
標準
book value
文例 · 用例
私の眼の周囲には、萌黄にぼかされた穂高の峰々が、神経の電線に燃えついて、掻き消されそうもない、私は眼球の上へ、人さし指を宛てて、グリグリとやって見たが、一、二尺の先を見つめるのが精々で、森の梢は、その燃えさかりの※の中に、暗を縦横に引っ掻き廻し、入り乱れて手を突き、肱を張っている。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
灰で塗られた雪田は、風の吹きつけた痕らしく、おもてに馬蹄形の紋をあらわしている、焼岳の右の肩から遠くの空へ、飛騨の白山つづきの山脈が、広重の錦絵によく見るような、古ぼけた煤色をぼかしている。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
踏み心地のよい針葉樹の、暗い路を登るほどに、いつしか栂の純林となって、この鈍林を放れ切るまで、松葉つなぎの腐蝕土はつやを消したような光線で、うす暗くぼかされている。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
それから一般的に新しい色彩が行き亙っているため、本質的な思想家や芸術家は既成の人を除いてはぼかされ易い様です。
— 岡本かの子 『新時代女性問答』 青空文庫
西の方の空は一体に薄紫にぼかした様な色になった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
そこでそれをぼかす為めに、跳り上がつて支度をし始めた。
— DIE FLUCHT 『駆落』 青空文庫
かれはさのみ醜い容貌ではなかったが、白く塗った顔をわざと物凄く見せるように、その眼のふちを青くぼかしていた。
— 鬼娘 『半七捕物帳』 青空文庫
が、人々は却って皮肉に、「お前んとこにゃ、なんぼかこれが(と拇指と示指とで円るものをこしらえて、)あるやら分らんのに、何で、一人息子を奉公やかいに出したりすらあ!
— 黒島傳治 『電報』 青空文庫
作例 · 標準
その土地の現在の市場価格は、簿価を大きく上回っている。
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決算書には、資産の簿価が正確に記載されている必要がある。
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企業買収の際、対象会社の簿価だけでなく、時価も考慮される。
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