重々しい
おもおもしい
形容詞
標準
serious
文例 · 用例
名にし負う白峰、赤石、両大山脈が、東西に翼をひろげて、長大の壁をたてめぐらし、互に咫尺する間に、溝のように凹まった峡谷は、重々しい鉛色の空であるから、まだ一時半というのに、黄昏のように、うす暗い。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
空の気味の悪いほど、奥まで隙いて光っているだけに、富士山は繻子でも衣たように、厚ぼったくふやけている、いつもの、洗われたように浄い姿ではない、重々しい、鼠ッぽい色といったらない。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
汽車のゴー/\といふ單調な重々しい基音の上に、清らかに澄み切つた二つの音の流れがゆるやかな拍子で合つたり離れたり入り亂れて流れて行く。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
津田君の絵には、どのような軽快な種類のものでも一種の重々しいところがある。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
革鞭と樫の棒との間斷なき脅威、粗食と過勞と濕氣のための病氣――反抗の氣力も、性格さへもなくしてしまつた人夫達が、最後に解放されて吹雪のなかへ出てゆき、死物狂の復シユウに立ち歸るまでのことが重々しい印象で書かれてゐる。
— ------------------------------------------------------- 『『戰旗』『文藝戰線』七月號創作評』 青空文庫
予備大佐はむっつりとものを云う重々しい感じの、田舎では一寸見たことのない人だった。
— 黒島傳治 『老夫婦』 青空文庫
それは乾燥したさわやかな暑さとちがって水蒸気で飽和された重々しい暑さであった。
— 寺田寅彦 『夏』 青空文庫
それは重々しいバスである。
— 梶井基次郎 『冬の蠅』 青空文庫
作例 · 標準
例句