虎穴
こけつ
名詞
標準
lion's den
文例 · 用例
われわれは「うがち過ぎ」をこわがらないで「言わずもがな」をけ飛ばして勇敢に創作心理の虎穴に乗り込んでみなければならない。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
たとえわれわれの微力ではこの虎穴の入り口でたおれてしまうとしたところでやむを得ないであろう。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
これと戦うには、彼の虎穴に敢然と飛び込んで、一日も早くその粋を学び取るより他は無い。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
だが虎穴に入らずんば虎児を得ずという一かばちかの気持ちで、降って湧いた奇妙なアバンチュールに身をもってあたってみることにした。
— 平林初之輔 『謎の女』 青空文庫
虎穴に向つて突進して行くことをも辞さなかつた。
— 田山花袋 『ある僧の奇蹟』 青空文庫
虎穴に向つて突進して行くものの心ではないか。
— 田山花袋 『ある僧の奇蹟』 青空文庫
真に咄嗟の間では有るけれど余が心は四方八方に駈け廻った、第一お浦の邪慳なのに驚いた、如何に腹が立ったにもせよ人を虎穴も同様な所へ欺き入れ、爾して外から錠を卸して立ち去るとは何事だろう、余はお浦を斯くまでも邪慳な女とは思わなんだが実に愛想が盡きて仕舞った。
— 黒岩涙香 『幽霊塔』 青空文庫
」 とまた祭壇を拝むように高い窓を見詰めつづけ、いまいましい感情の鎮まるまで久慈はそこから動かなかったが、一つは、後へ引き返せば自分のホテルへは戻らず前を通りぬけて、また虎穴の真紀子のホテルへ舞い戻りそうな危険を感じたからだった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
作例 · 標準
敵の本拠地である虎穴に乗り込むには、それ相応の覚悟が必要だ。
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彼が一人で交渉に向かった場所は、まさに虎穴とも呼べる危険な場所だった。
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虎穴を脱した直後の彼の顔には、安堵と疲労が混ざり合っていた。
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