向日
こうじつ
名詞
標準
anthelion (optical phenomenon)
文例 · 用例
日の道や葵かたむく五月雨 曇暗の雲にかくれて、太陽の光も見えない夏の昼に、向日葵はやはり日の道を追いながら、雨にしおれて傾いているのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
夏の空には何かがある、いぢらしく思はせる何かがある、 焦げて図太い向日葵が 田舎の駅には咲いてゐる。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
と云つたやうな趣きのある街で、土塀が崩れてゐたり家竝が傾きかかつてゐたり――勢ひのいいのは植物だけで時とすると吃驚させるやうな向日葵があつたりカンナが咲いてゐたりする。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
向日性を持った、もやしのように蒼白い堯の触手は、不知不識その灰色した木造家屋の方へ伸びて行って、そこに滲み込んだ不思議な影の痕を撫でるのであった。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
雨や風が蝕んでやがて土に帰ってしまう、と言ったような趣きのある街で、土塀が崩れていたり家並が傾きかかっていたり――勢いのいいのは植物だけで、時とするとびっくりさせるような向日葵があったりカンナが咲いていたりする。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
たとえば向日葵や松葉牡丹のまだ小さな時分、まいた当人でも見つけるのに骨の折れるような物影にかくれているのでさえ、いつのまにか抜かれているのに驚いた。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
ことしは花壇の向日葵が途方もなく生長して軒よりも高くなった。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
向日葵 中庭の籐椅子に寝て夕ばえの空にかがやく向日葵の花を見る。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
作例 · 標準
極地の空に、幻日と対をなすように珍しい向日が現れた。
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気象条件が重なり、太陽の正反対の位置に向日がぼんやりと輝いている。
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向日のような珍しい光学現象を撮影しようと、カメラを構えて待機する。
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ウィキペディア
向日(こうじつ、Anthelion )とは、天球上において、太陽の正反対の方角の太陽と同じ高度の点(向日点)に現れる明るい部分のこと。大気光学現象の1つ。
出典: 向日 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0