不文律
ふぶんりつ
名詞
標準
unwritten law
文例 · 用例
村人達はそれを聞いて、それはきっと例の狸だったろうと云って、其の行為を殊勝がったが、其の心が村人達をして狸には決して危害を加えまいという不文律をこしらえさせた。
— 田中貢太郎 『狸と俳人』 青空文庫
本当を云うと編輯長以外の人間には、自分の書いた記事の内容を絶対に知らせないのが、新聞記者仲間の不文律なんだぜ、況んやその記事を取った筋道まで割って……」「イヤ。
— 夢野久作 『空を飛ぶパラソル』 青空文庫
従来、不文律として存在していた書き手と編集者の原稿共有のルールが電子化で揺らぎ始めたと気づいたのは、何度か出版社相手に大立ち回りを演じてからだ。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
母方の御|伯父は皆親王で実際の政治に携わることのできないのも不文律になっていたから、母宮をだけでも后の位に据えて置くことが若宮の強味になるであろうと思召して藤壺の宮を中宮に擬しておいでになった。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
則チ婦人ニ老親ヲ負擔セシメザルハ日本古來ノ不文律ニシテ同時ニ婦人々權ノ擁護ナリ。
— 北一輝 『日本改造法案大綱』 青空文庫
尤もそれが村の不文律を裏切つた行為であるといふのを知らなかつた者である故、あたり前なら一先づ見逃さるべき筈だつたが、日頃から私の態度を目して「横風で生意気だ。
— 牧野信一 『鬼涙村』 青空文庫
この言葉を浴せられた者は、手もなく一言の許に引きさがらざるを得ないといふ不文律が生ずるに至つたのである……。
— 牧野信一 『酒盗人』 青空文庫
江戸時代には小説作者と狂言作者とのあいだに一種の不文律があって、非常に大当たりを取った小説は格別、普通は小説を劇化しない事になっていた。
— 岡本綺堂 『寄席と芝居と』 青空文庫
作例 · 標準
この職場では、新人が一番早く出社して掃除をするのが不文律となっている。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
飲み会の席では、上司のグラスが空になる前に次のお酒を注ぐのが暗黙の不文律だ。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
彼はその場の不文律を無視した発言をして、周囲の雰囲気を凍りつかせてしまった。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
標準
unwritten rule
ウィキペディア
不文律 とは、明言されていない・もしくは明文化されていない規則のこと。暗黙のルール、暗黙の掟と言うこともある。「規則」とまではいえないが口にせずともなされる了解のことは暗黙の了解と呼ばれる。
出典: 不文律 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0