番台
ばんだい
名詞
標準
attendant's booth (in a bathhouse changing room)
文例 · 用例
日本に特有なこの有難い公共設備の入口の暖簾を潜って中へはいると、先ず番台からかけられる声からが既によほどゆるやかなものである。
— 寺田寅彦 『電車と風呂』 青空文庫
今も昔も変らないのは番台の拍子木の音。
— 岡本綺堂 『思い出草』 青空文庫
その代り、唇が分厚く大きくて、その唇を金魚のやうにパクパクさせてものをいふ癖があるのを見て、徳川夢声に似てゐるとふと思つたが、しかし、どこかの銭湯の番台で見たことがあるやうにも思はれた。
— 織田作之助 『木の都』 青空文庫
最近かたづいたとき、おたかは、向さんの娘はんは夜店歩きしはったり、番台で坐ったはったりして、男こしらえるのがそら上手だっせといいふらした。
— 織田作之助 『婚期はずれ』 青空文庫
帰りかけたのは午後の一時頃であったが、お宮の裏の近道に新しく出来たお湯屋を見かけると、お米はチョット這入ってみたくなったので、誰も居ない番台の上に十銭玉を一つ投げ出して板の間に上った。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
子供が……子供が居なくなったんだよッ……」 一方に八幡裏のお湯屋では、亭主と、巡査と、近所の人が二三人、番台の前で評議をしていた。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
羅宇しかえ屋の女房は名古屋生れの大声で、ある時、亭主を叱った声が表通りまできこえ、通り掛った巡査があやしんで路地の中まで覗きに来たというくらい故、煙突の苦情は日の丸湯の番台へ筒ぬけだが、日の丸湯の主人はきかぬ振りした。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
マニラへ行く前から黒かったという他吉の孫娘とは思えぬほど色も白く、「あれで手に霜焼けひび赤ぎれさえ無かったら申し分ないのやが……」 と言われ、なお愛嬌もよく、下足番をして貰うよりは番台に坐ってほしいと日の丸湯の亭主が言いだしたので、他吉はなにか狼狽して、折角だがと暇をとらせた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
作例 · 標準
銭湯に入ると、まず番台でお金を払うのが習慣だ。
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番台のおばあさんは、いつも笑顔で客を迎えてくれた。
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番台から聞こえる常連客の会話が、どこか懐かしかった。
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