奇薬
きやく
名詞
標準
wonder drug
文例 · 用例
一昨年(大正五年)十二月の『風俗』に、林若樹君が「不思議な薬品」てふ一文を出し、本邦現存最古の医書|丹波康頼の『医心方』から引き陳ねた奇薬の名の内に、馬乳、白馬茎、狐と狗の陰茎あり。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
これは支那で羔子と俗称し、韃靼の植物羔とて昔欧州で珍重された奇薬で、地中に羊児自然と生じおり、狼好んでこれを食うに傷つけば血を出すなど言った。
— 羊に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
それに又一方に於て、洞斎老人から伝授された奇薬を遣っての秘法をば、実地に行って見たくてならなかった。
— 江見水蔭 『怪異黒姫おろし』 青空文庫
よく干したものを削って耳掻きに一杯飲むと、身体自ら熱温を生じ性気昂進して、琴瑟相和するところの奇薬であるという。
— 佐藤垢石 『海豚と河豚』 青空文庫
浅井忠の板下を描いた当世風俗五十番歌合というものに、「風ひきめまいの大奇薬、オッチニイ」とその売声が註にしてある。
— 永井荷風 『巷の声』 青空文庫
第五に、その声、よく他人の疾病に特効ある奇薬を指示す。
— 井上円了 『甲州郡内妖怪事件取り調べ報告』 青空文庫
くまでやほうきやくわなどを長屋のすみへかたづけている。
— 伊藤左千夫 『告げ人』 青空文庫
それも精々十圓位の物しきやくれないのでせう。
— 森林太郎 『身上話』 青空文庫
作例 · 標準
深山幽谷に自生するその草は、あらゆる病を治す奇薬として古くから伝承されている。
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錬金術師が生涯をかけて完成させたのは、死者をも蘇らせるという怪しげな奇薬だった。
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「ほう、これが噂に聞く奇薬か。一口飲んだだけで長年の咳が止まるとはな」
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