特効薬
とっこうやく
名詞頻度ランク #26089 · 青空 36 例
標準
specific medicine
文例 · 用例
母親の話によるとそれは青物を売りに来る女があって、その女といろいろ話をしているうちにその肺病の特効薬の話をその女がはじめたというのだった。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
」 驚いた顔へぐっと寄って来て、「――それもあんた、自家製の特効薬でしてね。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
たちまち丹造の欲がふくれて、肺病特効薬のほか胃散、痔の薬、脚気良薬、花柳病特効薬、目薬など、あらゆる種類の薬の製造を思い立った。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
師匠の痛快な身内叩きは、日米間の摩擦で当方に生じた欲求不満解消の特効薬、一服の清涼剤として受けに受ける仕掛けとなる。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
テオフラスツスは昔、毒蛇に噛まれたときの特効薬として音楽を挙げて居る。
— 小酒井不木 『毒と迷信』 青空文庫
「薬はないのか、癩を癒す薬は」「さあ」と蔵人は渋面を作り、「特効薬は目付からない。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
すべての大企業が自由ではいられないこうした硬直化を阻むうえで、会社の中ではなく外に目を向けたスタッフの、内から湧き上がってくる新しい発想とエネルギーは、唯一の特効薬となると大内は考えた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
上野山から眺めている連中のなかには、不知庵主人内田|魯庵があり、漢詩の大家で、業病にかかり妹の曾恵子を熱愛していた義弟勇三郎がその病の特効薬だときいて、他人の尻肉を斬りとったりしたのち、死刑になった事件を引き起したりした、気の毒な野口|寧斎がある。
— 長谷川時雨 『田沢稲船』 青空文庫