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欲念

よくねん
名詞
1
標準
desire
文例 · 用例
けれども一日おきに向い合っているうちに、二人の距離と、彼自身の中に否応なしに育っていく無体な欲念との間に、ほとんど憎しみともいえそうな根深い執着を感じはじめていた。
有島武郎 星座 青空文庫
一生の恋だ、命かけての愛だの信実だのと云つた蜜の如ないつかの抱擁も千言万句の誓ひも歓語も、但しは狂ひに狂つた欲念の焔も、ただ一息に押しこかしてゆく「時」の力の前には何等の矜持も権威もあつたものでは無い。
北原白秋 桐の花 青空文庫
俺にしろもうあの時はあの女を思ふさま淫逸な欲念と熾烈な死と官能の幻惑の中に引きずり廻すより外に途が無いと思つたのだ。
北原白秋 桐の花 青空文庫
お前は人の前では、秘かに自任しているよりも、低く自分の徳を披露して、控目という徳性を満足させておきながら、欲念というような実際の弱点は、一寸見には見つからない程、綿密に上手に隠しおおせていたではないか。
有島武郎 惜みなく愛は奪う 青空文庫
いかなる欲念も、畢竟お前の個性の生長の糧となるのであるが故に、お前はそれに対して臆病であるべき必要がなくなるだろう。
有島武郎 惜みなく愛は奪う 青空文庫
幾枚も皮をかぶった古藤の心のどん底に隠れている欲念を葉子の蠱惑力で掘り起こして見たくってたまらなくなった。
有島武郎 或る女 青空文庫
やさしく、愛らしく、しおらしく、生まれたままの美しい好意と欲念との命ずるままに、おぼろげながら神というものを恋しかけた十二三歳ごろの葉子に、学校は祈祷と、節欲と、殺情とを強制的にたたき込もうとした。
有島武郎 或る女 青空文庫
たとい捨てられるまでも一度は倉地の心をその女から根こそぎ奪い取らなければ堪念ができないようなひたむきに狂暴な欲念が胸の中でははち切れそうに煮えくり返っていた。
有島武郎 或る女 青空文庫
作例 · 標準
彼の欲念は、決して満たされることがなかった。
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一時的な欲念に駆られて、彼は多額の借金をしてしまった。
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満たされない欲念が、彼の心を蝕んでいた。
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