従業員
じゅうぎょういん
名詞
標準
employee
文例 · 用例
通路を距てて直ぐの向ひ側には、鉄道従業員の妻君みたいなのが、胸をはだけて赤坊に乳を飲ませてゐる。
— 中原中也 『三等車の中(スケッチ)』 青空文庫
突然、電鈴が私の耳に亀甲町にある、綿花綿布倉庫会社の事業停止による賃金不払のため、従業員のストライキを報らせた。
— 吉行エイスケ 『大阪万華鏡』 青空文庫
支那人経営の百貨店、永安公司、新々有限公司、先施有限公司等の大デパートメントの発展による影響、さて、従業員があまり美しすぎる。
— 吉行エイスケ 『新種族ノラ』 青空文庫
九 東京市電気局の争議で電車が一時は全部止まるかと思ったら、臨時従業員の手でどうにか運転を続けていた。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
いつもは生きた機械か、別世界から出張した人間のように思われるこれらの従業員が、こうして見るとやはり乗客の自分らと同じ人種に見えるから妙である。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
今度の素人従業員は素人だけにいろいろのエピソードをこしらえた。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
争議が解決した後も、いっその事思い切って従業員の制服を全廃して思い思いの背広服ないし和服着流しにする事を電気局に建言したらどうかと思ってみたのであった。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
空襲のあった二、三日後、ここの支配人から聴いた話によれば、空襲の夜が明けると間もなく、一人の従業員が支配人の所へ来て、大阪劇場の従業員の中で罹災した者があれば、これを渡してくれと言って差し出したのは、二百円の見舞金であったということである。
— ――戦災余話 『起ち上る大阪』 青空文庫