天籟
てんらい
名詞
標準
sound of wind
文例 · 用例
生命なき一ヶの機械にすぎざれど、さすがにかの欧米の天に雷の如く響きわたりたる此等楽聖が深潭の胸をしぼりし天籟の遺韻をつたへて、耳まづしき我らにはこの一小機械子の声さへ、猶あたゝかき天苑の余光の如くにおぼえぬ。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
何かの役に立つかも知れんと思うて……」 その語気に含まれた老人らしい謙遜さは、今でも天籟の如く筆者の耳に残っている。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
銀波、銀砂に列なる千古の名松は、清光の裡に風姿を悉くして、宛然、名工の墨技の天籟を帯びたるが如し。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
「夜半に目覚めた予は、戸をそつと推して房外に出て見たが、秋の如く澄みわたつた濃青の空一面に星を満たし、天籟とも云ふべき微風が諸峯の松に静かな楽音を調べてゐたのは、余りに人間に遠い崇高味であつた。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
音楽以来また天籟に耳を傾くるなし」「聖人は常の人なり、過不及なき人なり。
— 木下尚江 『臨終の田中正造』 青空文庫
――谷川の音は自然の鼓、松吹く風は天籟の琴、この美妙の天地のなかに胚胎まれた恋の蕾に虫を附かせてはなりません。
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫
春陽のようにも温かく松風のようにも清らかな、人の心を平和に誘う天籟のような鼓の音!
— 国枝史郎 『開運の鼓』 青空文庫
)とさながら天籟かのように(事情を書いて投文しよう!
— 国枝史郎 『血煙天明陣』 青空文庫
作例 · 標準
風が笹の葉を揺らし、まるで天籟のような心地よい音を奏でる。
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深い森の中で耳を澄ますと、自然が奏でる天籟が聞こえてくるようだった。
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窓を開けると、風鈴の音が天籟のように響き渡り、暑さを和らげた。
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標準
beautiful poetry
作例 · 標準
彼の紡ぎ出す言葉は、まさに天籟と呼ぶにふさわしい美しい詩だった。
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あの作家の文章は、まるで天籟のようで、読む者の心を深く打つ。
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その劇作家の台詞は、天籟の響きを持ち、観客を魅了した。
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