摘取
てきしゅ
名詞動詞-サ変
標準
picking
文例 · 用例
その花や莟をチョイチョイ摘取って、ふところの紙の上に盛溢れるほど持って来た。
— 幸田露伴 『野道』 青空文庫
そして真先に立つた一人が、其辺の道傍に芽ぐんでゐる草の葉を摘むで、それに味噌をつけて食べると、後に続いた者は順繰にその葉を摘取つて食はなければならぬ。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
此にその作者の出入起居を窺ふべきものを摘取することとする。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
すこし取って行って進げようと思って」「そう……好く生ったことね」と言ってお雪も摘取りながら、「福ちゃん、此頃姉さんと約束したもの……あれを書いておくれナ。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
妹は自分で摘取った莢を姉の前垂の中へあけて、やがて畠を出て行った。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
蕗の薹はお雪が裏の方へ行って、桑畑の間を流れる水の辺から頭を持上げたやつを摘取って来た。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
軟かき雪のなだれの繻子の背や、仰向きて横はる月は吐息も長々と、青空に真白く昇る幻影の花の如きを眺めやりて、懶き疲れの折々は下界の面に、消え易き涙の玉を落す時、眠りの仇敵、沈思の詩人は、そが掌に猫眼石の破片ときらめく蒼白き月の涙を摘取りて、「太陽」の眼を忍びて胸にかくしつ。
— 仏蘭西近代抒情詩選 『珊瑚集』 青空文庫
紅い木の実を摘取ると、すぐそれが汚れて了ひ、ちよいと草木の根を穿つても、この手が付くと凋んでゆく。
— RECIT DU LEPREUX 『癩病やみの話』 青空文庫
作例 · 標準
薬草を摘取する作業は、熟練の技を要する。
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畑で熟したトマトを丁寧に摘取した。
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この地域では、毎年秋にキノコの摘取が行われる。
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