含味
がんみ
名詞動詞-サ変
標準
taste
文例 · 用例
夫れ一言半句も疎かにすることなく、含味熟読あらむことを。
— 海野十三 『発明小僧』 青空文庫
古典を現代の滋養とするために何より大事なのは、より広くより深く歴史の動向に沿うて、社会生活の足あととしての古典を含味・批判・摂取することである。
— 宮本百合子 『今日の文学の展望』 青空文庫
この時期に、文化・文学の辿って来た歴史の伝統の刻み目の内容を着実に含味しようとせず、空に飛行機を舞わせつつ、文学精神の面においてだけは青丹よし寧楽の都数千年の過去にたちかえらんとしても、幻を喰って生きていられるだけの余裕に立ってそれを主唱している少数の人々以外には、深き困惑に陥るのである。
— 宮本百合子 『今日の文学の展望』 青空文庫
芝居によって啓蒙してやる対象としての観客(滝沢)と、生きた表現で思いがけぬことも言う素人批評家としての職場の人(同)という観客に対する新協の俳優の特徴ある態度の「+」と「−」の面をも十分に自ら含味されなければならないでしょう。
— 宮本百合子 『一つの感想』 青空文庫
この数言に何と含味すべき豊富な歴史性が包含されていることであろう。
— 宮本百合子 『「ラジオ黄金時代」の底潮』 青空文庫
そしてその短い言葉を含味するにつれ、素朴に表現されたその感想の中には、作家ツルゲーネフという人の生活なり当時の社会と彼との関係なりを今日のわたし達の目で理解する上に興味ある暗示がふくまれていることを感じるのである。
— 宮本百合子 『ツルゲーネフの生きかた』 青空文庫
バルザックの文体を含味する余裕、その諸要素を理解し分析する力の積極性においては、同時代人の中でも、後に自然主義文学に基礎を与えたテエヌが流石に立ちまさった見解を示している。
— 宮本百合子 『バルザックに対する評価』 青空文庫
例えばバルザックの作品の現実について読み、観察をした者は、単にバルザックの主人公が何を、如何にしたかを理解するだけでなく、当然のこととして作者バルザックはその一篇の小説の主人公とその環境の描写を通して、何を如何に言わんとしているかということに迄触れて含味せざるを得ない。
— 宮本百合子 『バルザックに対する評価』 青空文庫
作例 · 標準
このワインは一口飲むと、様々な香りが口の中で含味される。
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彼が淹れてくれたお茶は、静かに含味すると奥深い味わいがあった。
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ゆっくりと含味することで、食材本来の旨味が引き立つ。
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シェフは食材の組み合わせを工夫し、口の中で複雑な味が含味される料理を作り上げた。
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