言うに及ばず
いうにおよばず
表現
標準
needless to say
文例 · 用例
三十 その悪戯といったらない、長屋内は言うに及ばず、横町裏町まで刎ね廻って、片時の間も手足を静としてはいないから、余りその乱暴を憎らしがる女房達は、金魚だ金魚だとそういった。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
勿論、いかに迷えば、と云って、三世相を気にするような男ではないけれども、自分はとにかく、先生は言うに及ばずながら、奥方はどうかすると、一白九紫を口にされる。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
墨汁は画絹は言うに及ばず、探幽の膝から胸のあたりまで飛び散りました。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
時には彼は自分独りぎめに「海の砂漠」という名をつけて形容して見たほど、遠い陸は言うに及ばず、船|一艘、鳥一羽、何一つ彼の眼には映じない広い際涯の無い海の上で、その照光と、その寂寞と、その不滅とを味って来たこともあった。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
会場は言うに及ばず、会館内の隅々まで、電球や電熱器をはじめ、館内に在るありとあらゆるものが厳重な検査をせられたのち、内外に私服警官隊の網をつくり、それこそ一匹の蟻のぬけ出る道もない迄に、警戒せられたのであった。
— 海野十三 『国際殺人団の崩壊』 青空文庫
日本画の線は、その走り具合や、重たさや軽さによって、物体の硬軟や疎密は言うに及ばず、物その物の内面的実質までもその気持ちを如実に出すの妙があるのです。
— 上村松園 『日本画と線』 青空文庫
――長田は言うに及ばず、その水田でも前に言った△△新聞社の上田でも、村田でも、其の他これから後で名をいう人達も、凡てお前の一寸でも知っている人ばかりだ。
— 近松秋江 『別れたる妻に送る手紙』 青空文庫
このことは日本人は言うに及ばず、外国人も同様らしい。
— 北大路魯山人 『美食多産期の腹構え』 青空文庫
作例 · 標準
昨年の経済状況から言うに及ばず、今年の市場は一層厳しい見通しだ。
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基本を疎かにすれば応用が利かないのは言うに及ばず、実務では常に基礎が問われる。
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この地域の冬は積雪が多いのは言うに及ばず、交通機関への影響も甚大だ。
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ベテランの彼がこの仕事を手際よくこなしたのは言うに及ばず、新人たちへの指導も的確だった。
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