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音便

おんびん
名詞名詞-の形容詞
1
標準
euphony
文例 · 用例
もしこれが WA であつたら、いかに音便に轉化しても、W の省略される筈がなく、「僕ア」「俺ア」といふ發音の生ずるわけがないのである。
萩原朔太郎 ローマ字論者への質疑 青空文庫
かの所謂文章語と稱するものは、日常口語の音便的に轉化したものを、さらに藝術的に薫練した言語であると言はれてゐるが、その文章語では、上例の「花は咲き鳥は鳴く」を、「花咲き鳥鳴く」といふ風に書く。
萩原朔太郎 ローマ字論者への質疑 青空文庫
フィンランド語の kuura(霜)は日本の「こほり」の音便読みに近い。
寺田寅彦 言葉の不思議 青空文庫
峠が「たむけ」の音便だとの説は受け取れない。
寺田寅彦 言葉の不思議 青空文庫
(六) 平安朝において、音便といわれる音変化が起った。
橋本進吉 国語音韻の変遷 青空文庫
音便によって生じた音は右のごとくイ・ウ・ン及び促音であるが、そのうちイ及びウは、これまでも普通の国語の音として存在したものである。
橋本進吉 国語音韻の変遷 青空文庫
さすれば一種のン音と見るべきもので、音としては音便によって出来た他の「ん」と同種のものであろう(ンはmnngまたは鼻母音一つで成立つ音である)。
橋本進吉 国語音韻の変遷 青空文庫
とにかく、かようなン音は、国語の音韻としてはこれまでなかったのが、音便によって発生して、平安朝頃から新しく国語に用いられるようになったのである。
橋本進吉 国語音韻の変遷 青空文庫