実存
じつぞん
名詞動詞-サ変名詞-の形容詞動詞-自動詞頻度ランク #22955 · 青空 130 例
標準
existence
文例 · 用例
化学的現象は勿論の事、ブラウン運動等の研究はますます分子原子の実存を証するようになり、真空管や放射性物質の研究はどうしても電子の存在を必然とするようになって来た。
— 寺田寅彦 『方則について』 青空文庫
以上の匆卒なる瞥見によっても、いわゆる短歌の連作と見らるべきものの中には非常に多様な型式が実存し、極端に単純な輪唱ふうのものから、非常に複雑で進行のテンポの急なものまでいろいろの段階のあることだけはうかがわれると思うのである。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
しかも、サルトルの提唱しているエグジスタンシアリスム――つまり実存主義は、戦後の混乱と不安の中にあるフランスの一つの思想的必然であります。
— 織田作之助 『猫と杓子について』 青空文庫
ジュリアン・バンダがフランス本国から近著した雑誌で、ヴァレリイ、ジイド等の大家を完膚なきまでに否定している一方、ジャン・ポール・サルトルがエグジスタンシアリスム(実存主義)を提唱し、最近|巴里で機関誌「現代」を発行し、巻頭に実存主義文学論を発表している。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
サルトルの「アンティミテ」(水いらず)という小説を、私はそんなに感心しているわけでもないし、むしろドイツのケストネルが書いた「ファビアン」の方にデフォルムの新しい魅力を感ずるし、日本の実存主義運動などが、二三の反オルソドックス作家の手によって提唱されたとしたら、まことに滑稽なことになるだろうと思う。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
まして私たちが実存主義作家などというレッテルを貼られるとすれば、むしろ周章狼狽するか、大袈裟なことをいうな、日本では抒情詩人の荷風でもペシミズムの冷酷な作家で通るのだから、随分大袈裟だねと苦笑せざるを得ない。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
だいいち、日本には実存主義哲学などハイデガー、キェルケゴール以来輸入ずみみたいなものだが、実存主義文学運動が育つような文学的地盤がない。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
よしんば実存主義運動が既成の日本文学の伝統へのアンチテエゼとして起るとしても、しかし、伝統へのアンチテエゼが直ちに「水いらず」や「壁」や「反吐」になり得ないところが、いわば日本文学の伝統の弱さではなかろうか。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
作例 · 標準
人はまず世界に投げ出され、その後で自らのあり方を決めていくというのが実存の考え方だ。
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死という避けることのできない限界状況に直面したとき、人間は自らの実存を強く意識する。
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彼は都会の喧騒の中で、自分という個別の実存が埋没していくような不安に襲われた。
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