水音
みずおと
名詞
標準
sound of water
文例 · 用例
蝶ヶ岳から短沢へ下りて来た自分は、先ずこの清い流れに嗽ぎもし、頭も洗い、顔も拭いた、気が遠くなるような悪臭の蕕草を掻き分けたことや、自分の肩から上を気圏のように繞ぐっていた蚋の幾十|陣団やに窒息するかと苦しんだことも、夢の谷へ下りては、夢のように消えて、水音は清々しい。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
しばらくは嘉代吉の肩に凭りかかりながら、徐々と雪田を下った、裾の方へ来ると、水音が雨に伴って、ざわつき出した、くるぶしを痛めたので、跛足をひきながら、石の小舎へ来た。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
一体、お前気でも狂ったんじゃないのか」 セコンドメイトは、ポシャッと云った水音で振りかえってそう云った。
— 葉山嘉樹 『浚渫船』 青空文庫
夜に入つて雨が又強くなつて梓川の水音も耳立つて強くなつた。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
團體の爲に一時小さな室に追ひやられた埋合せに、今度はがらあきになつた三階の一番廣く見晴らしのいゝ上等の室に移され、地面迄數へると五階の窓下を、淙々として流れる溪流の水音と、窓外の高杉の梢にしみ入る山雨の音を聞きながら此處へ來てはじめての安らかな眠りに落ちて行つた。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
夜に入って雨がまた強くなって梓川の水音も耳立って強くなった。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
作者はそのとき偶然老妓が以前、和歌の指導の礼に作者に拵えてくれた中庭の池の噴水を眺める縁側で食後の涼を納れていたので、そこで取次ぎから詠草を受取って、池の水音を聴きながら、非常な好奇心をもって久しぶりの老妓の詠草を調べてみた。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
舳軽く浮かべば舟底たたく水音、あわれ何をか囁く。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
作例 · 標準
静かな森の中で、小川の水音が心地よく聞こえる。
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夜中にふと目が覚めると、雨の水音が窓を打っていた。
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庭のししおどしが、定期的に「カコーン」と水音を立てていた。
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