お得意様
おとくいさま
名詞
標準
regular customer
文例 · 用例
之れは巴里祭の期間中これ等の踊り場がする、お得意様への奉仕であった。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
「僕達は、酒の買出しに遥々とやつて来た音無家のお得意様なんだよ。
— 牧野信一 『酒盗人』 青空文庫
何を隠さう、そこに控へる三人の官吏は、お前方のお得意様の道案内だ。
— 牧野信一 『酒盗人』 青空文庫
廓の寮ならば好いお得意様だ」「ところが、旦那。
— 春の雪解 『半七捕物帳』 青空文庫
幸い僕は、このお湯屋もすぐ近所に見つけたので、二、三日目には二フラン五十(三十五銭ばかり)奮発して、そこのいいお得意様になった。
— 大杉栄 『日本脱出記』 青空文庫
当今とちがって、大正の時代には、立派な貸家も多く、商人は引越してくる家におしかけ、自分のお得意様を作るのに、米屋も酒屋も肉屋も、なんでも競争がはげしかった。
— 小野佐世男 『幽霊』 青空文庫
それがだんだんと拡がり、千駄ヶ谷方面、代々木、柏木と、もうとうていまわり切れないほど広範囲にお得意を持つようになって、すると今度はそのお得意様の方から『どうだ一つこちらへ支店を出しては』というお心入れで、私は、それをききました時は有難さに泣き、ああもったいないと思いました。
— ――所信と体験―― 『一商人として』 青空文庫
私はこれまでには何度かこちらからお得意様をお断りしたことがあります。
— 相馬愛蔵 『私の小売商道』 青空文庫