用木
ようぼく
名詞
標準
timber
文例 · 用例
そのむかしは御用木として日本堤に多く栽えられて、山谷がよいの若い男を忌がらせたという漆の木の香いがここにも微かに残って、そこらには漆のまばらな森があった。
— 岡本綺堂 『箕輪心中』 青空文庫
充分にめぐまれた仕事として、それだけは感謝してゐるからね……」 富岡は、十日ばかりをサイゴンに暮し、ルウソウ街にある農林研究所で、ガス用木炭に関する研究を行つてゐた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
しかし用木は頑丈で、それが時代を食んでいる為か、鉄のような色を呈してい、瓦|家根が深く垂れ下り、その家屋も黒く錆ていた。
— 国枝史郎 『前記天満焼』 青空文庫
お重かけは大小とも入用、ちりめんの風呂敷三枚位、ふだん用のメリンスの物三枚ほど、お勝手用木綿の物大小と、四布と五布の木綿風呂敷二三枚。
— 片山廣子 『よめいり荷物』 青空文庫
例えば、パン屋・肉屋にあるパン・肉、店舗に陳列せられる金属、加工用木材、繊維、布等。
— ELEMENTS D'ECONOMIE POLITIQUE PURE OU THEORIE DE LA RICHESSE SOCIALE 『純粋経済学要論』 青空文庫
修羅に大|綱をつけ左右に枝綱いくすぢもあり、まつさきに本願寺御用木といふ幟を二本|持つ、信心の老若男女|童等までも蟻の如くあつまりてこれをひく。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
ただ本屋が版を新たにするごとに、買手がまったく空手で帰ってゆかないように、わたしはあえて(もともとそれはつぎ目のまずい寄木細工にすぎないのだから)、いくらか余計な補填用木片を差し加えることにしている。
— ESSAIS DE MONTAIGNE 『モンテーニュ随想録』 青空文庫