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羅刹

らせつ
名詞
1
標準
rakshasa
文例 · 用例
自分の家の井戸の底には、埃が溜つてゐる事も何も忘れ去つて、泥んこの水の中を、四つん匍ひになつて匍ひ廻り、こねまはして、「水が飲みたあい」と怒鳴りながら帰つた時は、おふくろが、洗濯を思ひ出さざるを得ない、悪鬼羅刹の形相に化し終つてゐるのである。
葉山嘉樹 井戸の底に埃の溜つた話 青空文庫
護摩壇に向つて、髯髪も蓬に、針の如く逆立ち、あばら骨白く、吐く息も黒煙の中に、夜叉羅刹を呼んで、逆法を修する呪詛の僧の挙動には似べくもない、が、我ながら銀の鍋で、ものを煮る、仙人の徒弟ぐらゐには感ずる。
泉鏡太郎 続銀鼎 青空文庫
広い世界にただ一つや二つの悪鬼|羅刹の姿を増そうとも、仏の御目にそれが何の障りをなすものぞ。
岡本かの子 阿難と呪術師の娘 青空文庫
及ばずながら私が光子様をお庇い申せば、夜叉、羅刹を駆集めて、あなた方と喧嘩をしてなりと毛頭御渡し申しませんが、事を好んでするではなし。
泉鏡花 貧民倶楽部 青空文庫
かねてより命じけむ、夜叉羅刹は猶予わず、両個一斉に膝を立てて、深川夫人の真白き手首に、黒く鋭き爪を加えて左右より禁扼、三重襲ねたる御襟を二個して押開き、他目に触らば消えぬべき、雪なす胸の乳の下まで、あらけなく掻あくれば、綾子は顔を赧めつつ、悪汗津々腋下に湧きて、あれよあれよと悶えたまう。
泉鏡花 貧民倶楽部 青空文庫
猛勇の將士の惡氣羅刹の如くになる事實を考へると了解し得ることである。
幸田露伴 努力論 青空文庫
家をつくり、塔を組む、番匠なんどとは事變りて、これは生なき粗木を削り、男、女、天人、夜叉、羅刹、ありとあらゆる善惡邪正のたましひを打ち込む面作師。
岡本綺堂 修禪寺物語 青空文庫
是を以て九天邪を斬るの使を設け、十地悪を罰するの司を列ね、魑魅魍魎をして以てその奸を容るる無く、夜叉羅刹をして、その暴を肆にするを得ざらしむ。
田中貢太郎 牡丹燈記 青空文庫
作例 · 標準
寺院の入り口に安置された羅刹の像は、怒りに満ちた表情で参拝者を圧倒していた。
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「インド神話における羅刹は、人々を脅かす恐ろしい怪物として描かれている」
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彼は怒り狂うと、まるで羅刹が乗り移ったかのような形相になるので恐れられている。
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