粘り気
ねばりけ
名詞
標準
stickiness
文例 · 用例
しかし父はその持ち前の熱心と粘り気とを武器にしてひた押しに押して行った。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
昔のようにどこまでも自分を失わない、粘り気の強い、鋭い神経はもう葉子にはなかった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
ことに一句一句、蜘蛛の糸のように粘り気があって、しかも光沢のある文章が、山野一流の異色ある思想をぐんぐんと表現していくあたり、俺はあいつに対してますます強い反感を感ずると同時に、あいつの魅力ある筆致によって、ぐいぐい頭を押えられてしまった。
— 菊池寛 『無名作家の日記』 青空文庫
こんな時位、二人の間に粘り気を失ふことはないと思ふ。
— 水野仙子 『脱殼』 青空文庫
ところで、この茶褐色の粘り気のある泡は、普通の潮や波の泡ではない。
— 大阪圭吉 『死の快走船』 青空文庫
江戸川君の妖異と小栗君の妖異にはハッキリ区別があり、江戸川君が一流の粘り気のある名文で妖異の世界に引込んで行くのに反し、小栗君はむしろ晦渋と思われる一流の迫力のある文章で、妖異の世界に引込んで行く。
— 甲賀三郎 『「黒死館殺人事件」序』 青空文庫
それが始の中は余程粘り気のあるものゝやうに、ゆつくり動いて居りましたが、だん/\滑らかに、辷り始めて、やがてちら/\光りながら、鼻の先まで流れ着いたのを眺めますと、弟子は思はず、息を引いて、「蛇が――蛇が。
— 芥川龍之介 『地獄変』 青空文庫
脂汗といふ奴は普通の汗と違つて粘り気があるから、崩れて流れずに一寸ぐらゐの山の形につもるものだぜ」秋水の説明が小僧の頭に悪魔の咒ひの声のやうに残つてゐる。
— 坂口安吾 『朴水の婚礼』 青空文庫
作例 · 標準
里芋は特有の粘り気がある。
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このジャムは粘り気が足りない。
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ご飯の粘り気が食欲をそそる。
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