鈍角
どんかく
名詞
標準
obtuse angle
文例 · 用例
男の兒の兄は瀟洒とした明るい寂しい風貌を備え弟はやや鈍角なる短面に温和と鋭氣をただよはす。
— 岡本かの子 『雜煮』 青空文庫
けれども、実際の富士は、鈍角も鈍角、のろくさと拡がり、東西、百二十四度、南北は百十七度、決して、秀抜の、すらと高い山ではない。
— 太宰治 『富嶽百景』 青空文庫
私はいまその鉄の四隅のなかの二つが鋭角をなしているのを――したがって当然ほかの二つは鈍角をなしているのを認めた。
— THE PIT AND THE PENDULUM 『落穴と振子』 青空文庫
△久連石雨董――『仔馬』デッサンの不確かな割に、画面をよく生かしてゐる、殊に馬の鼻ヅラの鈍角な線は、よく仔馬を語つてゐる色彩も良い意味の甘さが流れてゐる。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
鈍角が強引に引き裂いて行つた傷は石榴のやうに赤い肉をはみ出してゐた。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
触覚のモティフはまず大体凸凹、ブツブツ、クシャクシャ、ザラザラ、ガタガタ、ゴツゴツ、コツコツ、カチカチ、ヘナヘナ、ヒリヒリ、サラサラ、ヌラヌラ、スベスベ、カサカサ、フワフワ、ネバネバ、ニチャニチャ、張力、弾力、円錐球楕円三角鋭角鈍角平面四角八角ギザギザ階段その他いろいろの複雑な立体などである。
— 小出楢重 『楢重雑筆』 青空文庫
双眼鏡をとってかなたを望めば、敵の中央を堅めし定遠鎮遠はまっ先にぬきんでて、横陣やや鈍角をなし、距離ようやく縮まりて二艦の形状は遠目にも次第にあざやかになり来たりぬ。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
鼻はふつくらと鈍角をした鷲鼻だが、それがちよつと団子鼻に近く、彼女がにつと笑みを含むやうな時には(さう言へばイリリヤは、決して声を立てて笑はないたちだつた――)、この鼻すぢに縦に二三本皺がきざまれて、一種ひとなつこい柔和な愛嬌をかもし出す。
— 神西清 『灰色の眼の女』 青空文庫
作例 · 標準
鈍角は90度より大きく180度より小さい角度を指す。
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この図形には、三つの角のうち一つが鈍角である部分がある。
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彼は角度の問題が苦手で、鈍角と鋭角をよく間違える。
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