蕊
しべ異読 ずい
名詞
標準
pistil
文例 · 用例
怪談を話す時には、いつもランプの蕊を暗くし、幽暗な怪談気分にした部屋の中で、夫人の前に端坐して耳をすました。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
蝶の舌ゼンマイに似る暑さかな暖かや蕊に臘ぬる造り花臘梅や雪うち透かす枝のたけ「蝶の舌」の句は、ゼンマイに似ているといふ目付け所が山であり、比喩の奇警にして観察の細かいところに作者の味噌があるのだらうが、結果はそれだけの機智であつて、本質的に何の俳味も詩情もない、単なる才気だけの作品である。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
白花という名を冠らせるくらいだから白くはあるが、花冠の脊には、岩魚の皮膚のような、薄紅の曇りが潮し、花柱を取り巻いた五裂した花冠が、十個の雄蕊を抱き合うようにして漏斗の鉢のように開いている。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
かがり火も張合いがなく、まもなく火勢をもとの蕊立ちの形に引伸し焔の末だけ、とよとよとよとよと呟かしている。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
桃色|珊瑚ででも彫刻したようで、しかもそれよりももっと潤沢と生気のある多肉性の花弁、その中に王冠の形をした環状の台座のようなものがあり、周囲には純白で波形に屈曲した雄蕊が乱立している。
— 寺田寅彦 『高原』 青空文庫
植物図鑑によると雄花と雌花と別になっているそうであるが、自分の見た中にはどうも雄蕊雌蕊を兼備しているらしいものも見えた。
— 寺田寅彦 『高原』 青空文庫
カワラマツバの小さな四弁花は弁と弁との間から出た雄蕊がみんな下へ垂れ下がって花心から逃げ出しそうにしている。
— 寺田寅彦 『高原』 青空文庫
ウツボグサの紫花の四本の雄蕊は尖端が二た叉になっていて、その一方の叉には葯があるのに他の一方はそれがなくて尖ったままで反り曲っている。
— 寺田寅彦 『高原』 青空文庫
作例 · 標準
カサブランカの花の真ん中に、長く伸びた立派な雌の蕊が見える。
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受粉を助けるために、小さな昆虫たちが花の蕊の周りを忙しなく飛び回っている。
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「顕微鏡を使って、花の蕊の先端に付着している液体の正体を詳しく観察してみよう」
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標準
stamen
作例 · 標準
不注意にユリの花に触れたら、雄の蕊から出た花粉が服に黄色いシミを作ってしまった。
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朝日を浴びて花びらが開き始めると、中から鮮やかな色の蕊が顔を出した。
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「理科の観察記録として、この花の蕊が何本あるかスケッチしながら数えてみて」
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ウィキペディア曖昧さ回避
蕊(しべ) 種子植物の花の生殖器官。雄蕊と雌蕊に分かれる。 飾り紐の先端にある総(ふさ)の根元につけて、紐本体との境をなす飾り。
出典: 蕊 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0