点火器
てんかき
名詞
標準
igniter
文例 · 用例
また夜間ならば糸に触れると点火器の引金が落ち、マグネシウムがパッと燃え上がって、動物は驚いて遁げる間のない中にカメラに写される。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
こういう種類の頭脳に対しては書籍は一種の点火器のような役目をつとめるだけの場合が多いようである。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
私は彼女の足を蜥蜴皮の靴と一しょに自動車用毛布で包んでから、私の自動車用革外套の襟を立てて、自動車用鳥打帽子の鍔を下げて、自動車用ブライアにダンヒルの自動車用|点火器で火をつけた。
— Mrs. 7 and Mr. 23 『踊る地平線』 青空文庫
が、なにを考えたものか突然彼は、ふたたびとってかえすと、障子をガラリと開け、靴のままヅカヅカと、松山の寝床に近づいたが、ポケットから点火器をとりだして、カチッと火をつけると、左手で静かに枕元の方へさしだし、一方の右手を伸ばして夜具の襟をグッと掴むと、ソッと持ちあげてみた。
— 海野十三 『麻雀殺人事件』 青空文庫
「呀ッ――」 点火器の淡黄色い光に照し出された一つの顔は、たしかに松山虎夫の顔であるには相違なかったけれど、そこには最早あの活々とした朗かなスポーツ・マン松山の顔はなかった。
— 海野十三 『麻雀殺人事件』 青空文庫
どこから風が来るのか、点火器の小さい焔がユラユラと揺めくと、死人の顔には、真黒ないろいろの蔭ができて、悪鬼のように凄じい別人のような形相が、あとからあとへと構成され、畳の上から伸びあがって帆村探偵に襲いかかるかのように見えた。
— 海野十三 『麻雀殺人事件』 青空文庫
」 夕闇の降りた胸の間で、久慈はダンヒルの点火器の頭をぼっと燃やし、また矢代にさし向けた。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
点火器をだして金口に火をつけると、「よう、どうしたい、その後」と、いった。
— 久生十蘭 『金狼』 青空文庫
作例 · 標準
ロケットのエンジンを始動させるため、強力なエネルギーを持つ点火器が作動した。
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古いガスストーブの点火器が故障してしまい、マッチで火をつけるしかなくなった。
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キャンプ場でバーナーを使おうとしたが、内蔵された点火器の火花が飛ばない。
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