処女作
しょじょさく
名詞
標準
maiden work
文例 · 用例
フロオベエルはおのれの処女作、聖アントワンヌの誘惑に対する不評判の屈辱をそそごうとして、一生を棒にふった。
— 太宰治 『逆行』 青空文庫
僕は処女作以来今日まで、つねにたたかれて来た。
— 織田作之助 『文学的饒舌』 青空文庫
俺の処女作の上演の初日が演出家の公判の判決の当日に当るとは……。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
その後短歌から転じて小説をつくり始めた葉子がその処女作を麻川氏の友人喜久井氏に始めて見て貰うことを頼んだ。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
今では、この「思い出」が私の処女作という事になっている。
— 太宰治 『十五年間』 青空文庫
おのれの処女作の評判をはじめて聞く、このつきさされるようなおののき。
— 太宰治 『猿面冠者』 青空文庫
いまは私の処女作という事になっている「思い出」という百枚ほどの小説の冒頭は、次のようになっている。
— 太宰治 『苦悩の年鑑』 青空文庫
白耳義のマルビキユーリ、銷麗の文才を抱いて然も一家の生計を支ふる能はず、ひとり片田舎に隠れて其驚異すべき処女作小説を脱稿するや、之を都に残せるその妻に送らむがために、彼は実に郵税先払を以てせざるを得ざりき。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫