色刷り
いろずり
名詞
標準
colour printing
文例 · 用例
ずいぶん俗悪な木版刷りではあったが、しかし現代の子供の絵本のあくどい色刷りなどに比較して考えるとむしろ一種稚拙にひなびた風趣のあるものであったようにも思われる。
— 寺田寅彦 『物売りの声』 青空文庫
中学時代には、油絵といえば、先生のかいたもの以外には石版色刷りの複製品しか見た事はなかった。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
今書店の店頭に立っておびただしい少年少女の雑誌を見渡し、あのなまなましい色刷りの表紙をながめる時に今の少年少女をうらやましく思うよりもかえってより多くかわいそうに思うことがある。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
富岡永洗、武内桂舟などの木版色刷りの口絵だけでも当時の少年の夢の王国がいかなるものであったかを示すに充分なものであろう。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
かの女は逸作の所蔵品で明治初期の風俗を描いた色刷りの浮世絵や単色の挿画を見て知っていた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
おれもお前に貰って、見たが、版がわるい上に、紙も子供の手習いにも使えぬ粗末なもので、むろん黒の一色刷り、浪花節の寄席の広告でも、もう少し気の利いたのを使うと思われるような代物だった。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
知っての通り、まずおれはお手のものの活版で、二色刷りの凝ったチラシをつくってやった。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
子供の時分から色刷り石版画や地理書のさし絵で見慣れていて、そして東洋の日本の片田舎に育った子供の自分が、好奇心にみちた憧憬の対象として、西洋というものを想像するときにいつも思い浮かべた幻像の一つであったあのヴェスヴィアスが、今その現実の姿をついそこにまのあたり現わしていた。
— 寺田寅彦 『旅日記から(明治四十二年)』 青空文庫
作例 · 標準
江戸時代の多色刷りの版画は、当時の職人の高度な技術によって芸術の域まで高められた。
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昔の新聞はほとんどが墨一色だったけど、お正月の特別号だけは豪華な色刷りだったよ。
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予算を抑えるために、表紙だけを色刷りにして、本文はシンプルなモノクロ印刷に決めた。
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