逆作用
ぎゃくさよう
名詞
標準
reaction
文例 · 用例
非常に珍しく又危険と思われているパラシュート操作のようなことでも、優しく若い女性たちによって無事に敢行されると、そのことで人々は危険が案外少いことや自分たちの日常に親しめることのように感じるのは、女性の優しさに対して抱かれている先入観の実に面白い微妙な逆作用だと思う。
— 宮本百合子 『空に咲く花』 青空文庫
日本の官学ギルドは、その封建性によって主観的な見識は非常に高いけれども生きた社会性に乏しく、このことが逆作用して戦時中日本の学者は客観的な真理への不屈さを失った。
— 宮本百合子 『今日の日本の文化問題』 青空文庫
そうするとその自分の罪の姿が、鏡の反逆作用でスッと消える……初めて自分一人になってホッとするのだ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
戦争中、軍報道部からの徴用でフィリッピンに行き、帰って来てからは、暫く碁に遠ざかっていた逆作用でか、いくらか着実となり、更に鷺宮へ疎開した後の高円寺の留守宅を預ってる野上彰君から、多少棋理の説明を聞き、いくらか腕前が上ったようだが、それもすべて、いくらかの程度に過ぎなかった。
— 豊島与志雄 『三木清を憶う』 青空文庫
まるで、だから、ほかのところへ秘密の品物を隠せ、と敵に都合のよいことを教えるだけの逆作用しか考えられないではありませんか。
— その十九 乞食男爵 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
申すまでもなく、兄さんが親切な大宣言を行ったのはその逆作用を承知の上のことですよ。
— その十九 乞食男爵 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
すべての治療は、6つの非自然なものの調節に向けられ、これらは健康を保ち病気を治すか、または逆作用をした。
— イェール大学で1913年に行った一連の講義 『近代医学の興隆』 青空文庫
同時に、そのような観客からの逆作用を受けて、これ以上病的に非人間的になされることが怖い。
— 三好十郎 『恐怖の季節』 青空文庫