劣者
れっしゃ
名詞
標準
an inferior
文例 · 用例
劣者の道の谷底の漸近線までの部分は優者の道の倒影に似ている。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
世の中では通例優った者が勝ち、劣った者が敗れるというが、優勝劣敗といって我々が優者と見做す者が何時も必ず勝ち、劣者と見做す者が敗れるとも限らぬ。
— 伊波普猷 『進化論より見たる沖縄の廃藩置県』 青空文庫
然し、兎に角、弱劣者でなく、優強者としてとほつて來たのだと思ふ。
— 憑き物 『泡鳴五部作』 青空文庫
彼その説に以為らく、「政府の民業に干渉し、またはこれを保護することは自由競争の大則に反して富の発達を妨ぐるものなり、人すでにおのおの利己の心あり、利己のためにはおのおのその賦能を用いて進行す、優者は勝ちて劣者は敗る、貧富転換して公衆の富はじめて進む、政府の干渉はたまたまもってこれを妨ぐるのみ」。
— 陸羯南 『近時政論考』 青空文庫
優者は存し、劣者は亡ぶ。
— 大町桂月 『飛鳥山遠足』 青空文庫
昔から女は損な役割に廻って、こんな命掛の負担を果しながら、男の方の手で作られた経文や、道徳や、国法では、罪障の深い者の如く、劣者弱者の如くに取扱われているのはどういう物でしょう。
— 与謝野晶子 『産屋物語』 青空文庫
人間は優者と劣者との二つに区分されるものであって、一般の道徳的法則は、優者に対して――例えばナポレオンの如き偉人に対して――何等の拘束力をも持つものでない、というようなことを論証しようとする。
— 豊島与志雄 『現代小説展望』 青空文庫
彼の愛は、劣者に君臨する優者の矜持的な愛だった。
— 豊島与志雄 『同感』 青空文庫
作例 · 標準
競争社会においては、時に敗北した者が劣者として冷遇される過酷な現実がある。
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強者が劣者を一方的に搾取するような社会システムは、早急に是正されなければならない。
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優生思想は、特定の人間を劣者と決めつけ排除しようとする極めて危険な考え方である。
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