旧冬
きゅうとう
名詞副詞
標準
former winters
文例 · 用例
「実は旧冬二十五日の晩に、わたしのところへその相談に来たんだが……」 八橋は思いも付かないことを聞かされたように、屹と向き直った。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
旧冬以来、幸いに日和つづきであったが、その日も快晴で、朝からそよとの風も吹かない。
— 岡本綺堂 『正月の思い出』 青空文庫
「旧冬、冬木でお話をした歩兵の髪切りの一件……。
— 歩兵の髪切り 『半七捕物帳』 青空文庫
旧冬十一月からことしの正月末へかけて、こんな冬季の乾燥が続きに続いたら、今に飲料水にも事欠くであろうと言われ、雨一滴来ない庭の土は灰の塊のごとく、草木もほとほと枯れ死ぬかと思われた後だけに、この雪はめずらしい。
— 島崎藤村 『雪の障子』 青空文庫
」「扨津軽屋へ約束いたし候院之荘之|古簾、旧冬やう/\と得候故、船廻しに而進候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
諸国和製砂糖殖え立、旧冬より直段、礑と下落致し、当分に至り、猶以て、直下げの方に罷成り、 遠雷に似た響きがした。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
まづ一|陽来復して、明治三十一年一|月一|日の事で、下谷広小路を通る人の装束は、フロツクコートに黒の山高帽子を戴き、玉柄のステツキを携へ、仏蘭西製の靴を履き、ギシリ/\とやつて参りハタと朋友に行逢ひまして、甲「イヨーお芽出たう、旧冬は何かと。
— 三遊亭円朝 『七福神詣』 青空文庫
旧冬十一月の二十二日に徳川慶喜が将軍職を辞したころから、国政は再び復古の日を迎えたとはいうものの、東国の物情はとかく穏やかでないと聞いて、江戸にある平田|篤胤の稿本類がいつ兵火の災に罹るやも知れないと心配し出したのは、伊那の方にある先師没後の門人仲間である。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
作例 · 標準
旧冬は例年にない大雪に見舞われましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
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旧冬のご厚情に深く感謝申し上げますとともに、本年も変わらぬご指導をお願いいたします。
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旧冬に仕込んだ味噌が熟成し、ようやく食べごろを迎えた。
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記録的な暖冬だった旧冬とは打って変わり、今シーズンは厳しい寒さが続いている。
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