幻辞.com

折敷

おしき
名詞
1
標準
(lacquered) wooden tray
文例 · 用例
」 ワーシカは、すぐ折敷をして、銃をかまえた。
黒島伝治 国境 青空文庫
旧式折敷の構え、執銃立射の構え、寝台抱え……なぞ、数十分乃至数時間にわたる拷問の恐ろしさは経験のある人でなければ説明しにくい。
夢野久作 ざんげの塔 青空文庫
人足繁き夕暮の河岸を、影のように、すたすたと抜けて、それからなぞえに橋になる、向って取附の袂の、一石餅とある浅黄染の暖簾を潜って、土間の縁台の薄暗い処で、折敷装の赤飯を一盆だけ。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
町や辻では評判の花売が、曲角から遠くもあらず、横町の怪我を見ると、我を忘れたごとく一飛に走り着いて、転んだ地へ諸共に膝を折敷いて、扶け起そうとする時、さまでは顛動せず、力なげに身を起して立つ。
泉鏡花 黒百合 青空文庫
さそくに友染の膝を乱して、繕いもなくはらりと折敷き、片手が踏み抜いた下駄一ツ前壺を押して寄越すと、扶け起すつもりであろう、片手が薄色の手巾ごと、ひらめいて芬と薫って、優しく男の背にかかった。
泉鏡花 春昼後刻 青空文庫
娘の色の白妙に、折敷の餅は渋ながら、五ツ、茶の花のように咲いた。
泉鏡花 栃の実 青空文庫
私は何かの道中記の挿絵に、土手の薄に野茨の実がこぼれた中に、折敷に栗を塩尻に積んで三つばかり。
泉鏡花 小春の狐 青空文庫
」 と小さな丸髷を、ほくほくもの、折敷の上へ小綺麗に取ってくれる。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
作例 · 標準
例句