忍び足
しのびあし
名詞
標準
stealthy steps
文例 · 用例
待ちに待った朝は来た、朝がいかなる方面から、いかに忍び足に寄って来て、一秒ずつ額を白くしたかは徹夜凝視しても解らない、夜と朝の筋目が判然と目立つほどなら、地球の緯度線が草鞋の爪先に引っかかるわけである、しかも争う可らざるは朝の神秘なり、一たび臨むとき、木偶には魂を、大理石には血を与る。
— 小島烏水 『奥常念岳の絶巓に立つ記』 青空文庫
下駄の音は、門をはいってから、忍び足をしているのか、低くなっていた。
— 黒島傳治 『窃む女』 青空文庫
われわれの心に忍び足をするあいつの姿をみると、幽靈の出現のまへに起るやうな恐ろしさをかんずる。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
早瀬より、忍び足する夫人の駒下駄が、かえって戦きに音高く、辿々しく四辺に響いて、やがて真暗な軒下に導かれて、そこで留まった。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
私が母の病室から、そっとすべり出たとき、よそに嫁いでいる私のすぐの姉も、忍び足でついて出て来て、「よく来たねえ。
— 燭をともして昼を継がむ。 『花燭』 青空文庫
籬根近し、忍び足、細ら口笛琴やみぬ、衣のそよめき、さて庭へ、(それと隠れぬ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
ああ七月、ふと、われ、ききぬ――忍び足|熱きさやぎを水枝照る汀の繁木そのなかに。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
又次郎はどこをあてともなしに、明るい往来をさまよい歩いていたが、ふと気がつくと、自分のうしろから忍び足につけてくるような足音がきこえた。
— 岡本綺堂 『鷲』 青空文庫
作例 · 標準
眠っている赤ちゃんを起こさないように、母親は忍び足で部屋を出た。
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獲物に気づかれないよう、ハンターは忍び足で草むらを進んだ。
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深夜、彼は忍び足で冷蔵庫に近づき、こっそり夜食を探した。
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