渡り者
わたりもの
名詞
標準
wanderer
文例 · 用例
それから若黨や中間どもを調べたが、かれらは新參の渡り者で、勿論なんにも知らなかつた。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
けれども村人たちが、ほんたうに鳥右さんに感謝したのは、十日ばかりもつづけて村の山田をあらしに来た大|猪を、鳥右さんが矢で射殺したときと、渡り者の山伏が、村の柿の木から、七十八の柿の実をぬすんで逃げようとしたのを、一里ばかりおつかけていつて七十一の柿の実をとりかへして帰つたときでありました。
— 新美南吉 『鳥右ヱ門諸国をめぐる』 青空文庫
そんな怪しい渡り者に河豚を料理させたというのも、河豚料理が出来るという嘘を真に受けただけであって、真に受けたのは不注意というよりも寧ろ詐欺にかかったというべきだと彼は必死になって策動した。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
実は渡り者の下職人、左の手を懐に、右を頤にあてて傾きながら、ばりかんを使う紋床の手をその鋭い眼で睨むようにして見ているのであった。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
てめえ、渡り者のようでもねえ、あんまり世間の義理を知らねえ野郎だ」「だから今夜はあやまっている。
— 山祝いの夜 『半七捕物帳』 青空文庫
渡り者の七蔵は大抵その意味を察したので、すぐに承知して近所の小料理屋へ一緒に行った。
— 山祝いの夜 『半七捕物帳』 青空文庫
それから若党や中間どもを調べたが、かれらは新参の渡り者で、勿論なんにも知らなかった。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
人相とか年かっこうでもわかっていりゃ、こんなまわりくどい捨て石なんか打たなくたっていいんだが、ただ深川の八幡にいた八卦見といっただけじゃ、どうせあいつらは渡り者なんだもの、どれがどいつだかわからんじゃねえか。
— なぞの八卦見 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
あの男は渡り者で、どこから来てどこへ行くのか誰も知らない。
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昔の村では、渡り者は警戒されることもあった。
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彼は自由を求めて、あえて渡り者としての人生を選んだ。
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