買いだめ
かいだめ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞頻度ランク #43086 · 青空 10 例
標準
stocking up (on)
文例 · 用例
いや、手紙よりも、木崎さん、一寸これ見て下さい」 細君が出しなにたたき割って行った買いだめの注射薬のアンプルのかけらを、坂野は見せ、土色の顔を一層土色にして、ふぬけていたが、やがてエヘッと笑うと、「印籠みたいなもンでさあ」 と、ポケットからヒロポンの箱を出して来た。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
日本にとって戦争は不可避的なもののようにあらわされていて、人々の眼はもうそわそわと、「朝鮮景気」「物価騰貴」「どの株を買えば安全か」「買いだめ、疎開は必要か」「七万五千人の警察予備隊」と矢つぎ早の電光ニュースに奪われてしまっているところがある。
— 宮本百合子 『私の信条』 青空文庫
野菜はくさりやすくて足袋のような買いだめは出来ない。
— 宮本百合子 『主婦意識の転換』 青空文庫
買いだめ出来ないということから益々お互いに気はずかしいような手段がとられて行ったのであると思える。
— 宮本百合子 『主婦意識の転換』 青空文庫
米のないこと、マッチのないこと、それはどう解決されるのであろうか、政府の方針を守って買い溜をしなかったものは今日物資に不自由し、命を守らずして買いだめしたものは、不自由を感じていない。
— 宮本百合子 『待呆け議会風景』 青空文庫
こういう特別仕掛けの住宅を見せつけられた上に、なんとなく妖雲ただよう天下の形勢というものを横目でにらんでいると、イヤでも何か買いだめて次の戦争に備えを立てないとオクレをとって取り返しのつかないことになりそうな心細い思いになるのだ。
— 坂口安吾 『明日は天気になれ』 青空文庫
どうしても買いだめの出来ないタチの人間というものは仕方がないのであるから、別の工夫をしなければならないと考えた。
— 坂口安吾 『明日は天気になれ』 青空文庫
わずかな月給から買いだめた蔵書が二十何年のうちに二千冊余になっていた。
— 坂口安吾 『水鳥亭』 青空文庫